2011年12月31日土曜日

ザ!大晦日!DASH!!

おはようございます。

今年も皆様の温かいご支援のおかげで、無事に過ごす事ができました。
今年の言葉に「絆」が選ばれているようですが、福島で被災した今年はまさに絆の温かみを感じさせてもらえた一年でした。

あらためまして、心よりの感謝申し上げます。


Photo:Taro IMAHARA



さて、11月にエアショーを終えてからも、先日まで大忙しでした。
知り合いのトナカイが体調不良のために入院し、急きょサンタクロース達を乗せて全国を飛び回らなければなりませんでした。
25日に無事にプレゼントを配り終え、昨日配送伝票の整理も終わりました。(笑)



これで、ゆっくりと正月が迎えられそうです。
  
皆さまも、よいお年をお迎えください!!




                 室屋義秀



ーーーーーーTV出演情報ーーーーーー

12/31(土)午前8時~
日本テレビ系列局  「大みそかDASH」
http://www.ntv.co.jp/program/detail/2185931.html
 *地域によって異なりますので、お住まいの地域の日本テレビ系列局をご確認ください。
 
1/1(日)午前730分~ *無料放送
J SPORTS 2  「室屋義秀の挑戦~全日本曲技飛行競技会~」


1/3(火)午前525分~午前625
J SPORTS 3  「室屋義秀の挑戦 ~WAC編~」 
http://www.jsports.co.jp/program_guide/40204.html


ーーーーーーTV出演情報ーーーーーー




2011年12月22日木曜日

Jsportsで放映 「全日本曲技飛行競技会」

こんにちは。

本日1222日(木)23:4524:15に、J SPORTS3で、
10月に開催された全日本曲技飛行競技会の模様が放送されます。

・番組名:室屋義秀の挑戦~第2回全日本曲技飛行選手権~
・放送スケジュール:http://jsports.co.jp/program_guide/40968.html

実は、この競技会の開催までには、実に多くの課題が待ち受けていました。
昨年の第一回大会の成功を受けて、万全の体制で臨むべく
昨年12月から準備を開始しました。
選手役員のサポートのための大会スポンサー探しも、1月には本格的に開始。
「ブライトリング」社から内諾も受けて快調に準備が進んでいた矢先、
311大震災が発生。
その後の原発事故もあり、開催の本決定が出来ない状態となりました。

イベントとして観客の皆さまの安全性も担保できる状態となるまでは、正式決定できない状態が続きました。
最終的には政府発表を踏まえて、8月末の時点で実施が決定されました。

準備期間が約1カ月となり、私たちが受け持つ事務局作業は、徹夜での作業が続きました。
このままでは24時間寝ないで作業を行っても間に合わないかも・・・、
っと覚悟したその時「絆プロジェクト」が、この危機的な状況を救ってくれました。

福島市内には、津波や原発で避難し仮設住宅で暮らす方が多く居ます。
福島県のプロジェクトで、絆を深め雇用を創出するプログラムが推進され、
彼ら彼女らが20名もスカイパークにやってきてくれたのです。
これらにより奇跡的に準備を終えて、大会開催にこぎつけたのでした。

もう一方の、選手たちも苦悩していました。
昨年の優勝機「ピッツ」は、仙台空港で津波に流されました。
さらに「エクストラ200」は、大変残念な事故で失われました。
8月の時点で、機体の確保が出来ない・・・、という状況。
そこで全国のアクロパイロットのネットワークを生かして、
その他の可能性を探ったところ、佐賀空港に「スーパーデカスロン」がある事が判明。
しかし、耐空検査(車でいう車検)が切れている状態。

機体オーナーと交渉を重ねてもらった結果、緊急に検査を実施してレンタルしてもらえることに。
大会3週間前には検査も終わり、ふくしまスカイパークに飛んでくるはずが・・・。
検査の最終段階で、ある装備品が必要となる事が判明。
部品の取付などについてアメリカの機体メーカーとの打合せなどが必要で、
深夜に起きだしてはメーカーと電話打合せの日々が続きました。
解決したかと思いきや、部品は危険物のため通常の郵便ではおくれず、
輸入は日程的に間に合わない事が判明。
絶体絶命だと思われたその時、パイロット仲間からたまたまその部品を取り寄せた
との情報があり、急きょ調達が出来て、フライトが可能となりました。

このようにかなり難しい状況を克服しての大会成立でした。
大会期間の3日間中は、苦労のご褒美のような奇跡的な絶好の天気が続き、
選手・スタッフは超僅差の白熱した戦いを楽しみました。

この大会でパイロットは勿論ですが、ジャッジ・スタッフなど
多くの成長をとげたように思えます。
多くの苦難から、大きな成長をいただきました。

でも、次回はもうちょっと楽に準備したいですけどね。

                        室屋義秀

2011年12月12日月曜日

「キラリ☆ふくしま」  TUFテレビユー福島

こんにちは。

さて、今週14日(水曜日)に、TUFにて一時間のドキュメンタリーが放送されます。
これは、私の今年の活動を8カ月にもわたって取材していただいたもので、震災後の活動から世界選手権(WAC)そして全日本曲技飛行競技会までの模様です。

·           放映日時:12/14(水)19:001時間
·           番組名:キラリ☆ふくしま
·           FUKUSHIMAから世界へ~パイロット室屋義秀の挑戦」
·           番組公式サイト http://www.tuf.co.jp/kirari/kirari.html



福島県外の方は、是非福島に泊まりで遊びにいらしてくださいませ!


「福島からの挑戦」と題しての今年の活動は、3月11日の震災により不可能に近い状態からスタートしました。
震災直後は復興関連活動、それが一段落してからの活動再開。
スポンサー獲得、競技機体の確保、コーチの確保、練習場所の確保などなど様々な課題を超短期間に乗り越える必要がありました。

この無理難題を乗り越えて参戦出来たのは、多くの人々に支えていただいたおかげです。
競技成績こそ、史上最低の成績となってしまい、皆さまのお気持ちに十分に応える事は出来ませんでした。

しかし、今年は競技成績で得られる以上に大きな力をいただきました。
「福島からの挑戦」を通して気付かせいただいたのは、「絆」の大切さでした。
テレビ放送などを通じて私がスポットを浴びてしまいますが、この挑戦は数知れずの人々によって支えられています。
というより、私自身は単に目立つ位置にいるだけで、関係する全ての人々がそれぞれの立場で、全く同じ相対量の役割を負っていただいたおかげで実現したのだと思います。
そんな当たり前の事に、改めてきづかせていただきました。

さらに、「福島からの挑戦」は、9月のイタリア・世界選手権の後に大きな芽を育みました。
全日本曲技飛行競技会が、関係者の熱意により10月に福島市内で無事に開催されたのです。
震災に続く原子力災害で、福島市は苦境にあり風評被害が広がる中、その不安をもろともせず、関係者が「福島」で継続開催しよう!っと一致団結してくれたのです。
福島県の重要施策である、スポーツ全国大会の誘致を県内で先駆けて実施する事に成功する事になりました。

今後も、ふくしまスカイパークがエアロバティックスを中心として、スカイスポーツの聖地となるべく活動を継続していきたいと思います。
そして子供たちが、スカイスポーツに気楽に接する事のできる環境を福島の自慢と出来るようにしたいと思います。

今回のテレビ取材を通じて、色々と考えさせていただきました。
取材では、いつも成長させていただく機会をいただいています。
特にインタビューでは、普段語る事のない心の本音が出てきて、自分自身を整理し直すきっかけとなります。
また、自分宛てにいただくメッセージには、普段は正面を向いて語られる事のない本音をあぶりだして、伝えていただいています。
時に虚像と思われる事が多いテレビ映像ですが、最終的に真実を映しだしていくようですね。

今回の挑戦では、世の中が震災に苦しむ中、スポーツに打ち込んでいいのか?
スポーツは何の役にも立たないのでは無いか?
自分自身が世の中の役に立つ事が出来るのか?

今回は、多くの疑問をいただいてのスタートでした。
そんな中で挑戦をしようと思ったのは、自分に出来る目の前の事を一歩づつ、ひたすらに続ける事しか自分には出来ないと思ったからです。

自分に出来るのはほんの些細なことだけです。
私の場合は、飛ぶ事だけ。

実際には、時に不安になり現実から逃避する瞬間もあります。
しかし、そんな時は必ず智慧を持った仲間が現れて、時には励まし、時には厳しく叱責してくれます。
これらの力をいただいているので、何とか飛び続けられているのでしょう。
これらに真摯に向き合えなくなった時には、コクピットを去らなければならないと思っています。

自分がコントロール出来るのは、いまこの瞬間だけ。
これからも、自分の出来る事を一歩一歩進めていきたいと思います。

              室屋義秀

2011年11月25日金曜日

2011年シーズン エアショー終了

こんにちは。

1113日、雲ひとつ無い快晴のなか、豊橋みなとシティーマラソンでフライトさせていただき、今年のエアショーの全日程を無事に終了いたしました。
今年は、東日本大震災の影響により活動再開も危ぶまれましたが、皆さまのご支援ご声援により、夏から活動を再開させてもらえた事を、心より感謝いたします。





 さて、最終フライトが行われた愛知県は豊橋市。
飛行場もなく、飛行機とはあまりゆかりの無さそうな場所です。
なぜ豊橋でフライト??っと多くの方に聞かれましたので、このフライトが実現するまでの、それはそれは多くの方々にご尽力を紹介させていただきます。


まず、このきっかけとなったのは今原太郎さんです。
ご存知の方も多いと思いますが、日本トップの航空カメラマン。
そして、私自身も2002年のエアショー活動開始直後から撮影していただいています。
この今原カメラマンが豊橋在住なのです。
今原カメラマンとは、各地のエアショーやらレッドブルエアレースなどで、毎週末のように一緒。
それはそれは、いやーになるほど一緒にいます(笑)

このように深い縁があったのですが、3月の東日本大震災を受けて、豊橋の皆さまから多くのご支援をいただきました。
特に今回のフライト実施の発起人となっていただいた、医療法人さわらび会は東日本大震災の東北支援として職員を派遣するなど非常に多くの献身的な活動をされていました。

このように頂いたご恩を少しでも返す事ができれば!っという事でエアショーの開催を提案させてもらいました。
医療法人さわらび会と、今原カメラマンが中心となって開催までの段取りを図って頂いたおかげで今回のフライトの実現にいたった訳です。
「恩返し」のつもりが、また皆さまから多くのご支援をいただき、またまた「恩」をいただいてしまいました。
来年以降に、何らかの形でお返ししなければなりません。

このように、皆さまの想いのこもったエアショーの開催、そして今年のラストフライトを快晴の空の下で精一杯させてもらいました。

            室屋義秀

2011年10月27日木曜日

ふくしま会議

こんばんは。

さて、タイトルにある「ふくしま会議」

大震災から一か月、福島でも物流が徐々に戻り始めたころ、『FUKUSHIMA』の名前は、地震に引き続く原子力災害により世界的に有名になりました。
そして現地では、放射能関連の被害、風評被害により、経済・雇用問題が長期間にわたり悪化する事が懸念され始めました。

その対応策として、自分たちに出来る事は何かないか?っとNPOふくしま飛行協会のメンバーを中心に色々と検討をしていた時、一本の電話が鳴りました。
その電話の主は、鳥人間コンテストなどで有名な、飛行機設計の大御所である野口常夫先生
野口先生が開発した、垂直型小型風力発電や、小型水力発電機などを活用して、福島の新産業・雇用対策などに活用出来ないか?というような提案を、わざわざ電話してきてくれたのです。

実は、野口先生とは、新機体の検討・開発などで震災前から力を借りていました。
空の仲間として、設計から整備・パイロットまで全てをこなす空の達人である先生とお付き合いさせていただいていたのが縁でした。

この提案を受けて、新幹線が運転を再開するや東京に伺い会談をさせていただき、一筋の光明を得て帰路につきました。

その帰り、東京駅のホームで新幹線を待っていると、目の前に前環境大臣の斉藤鉄夫さんが!!
すかさず、声をかけさせていただき(勿論、テレビで知っているだけ。)、私たちの市民活動について強引に説明をさせてもらいました。

すると、斉藤さんは翌日には福島を視察するとの事。
そして同行する県議員は、いつも色々と助言をいただくなどして懇意にしている方!
という事で、福島に到着するやすぐに現在の取り組みを書面におこし、その夜には県議に説明して翌日の視察の際にも説明してもらう事になりました。

っとまあ、わらにすがるつもりで、手探りで色々と動きまわっているうちに、色々な空の仲間達(仲間と呼ぶには失礼な大御所ばかりですが・・)から、多くの協力を申し出ていただきました。

その後、仙台空港のパイロットとして交流のあった、東北大学教授の小濱泰昭先生とも合流。
マグネシウム電池を使って循環させる「持続可能な社会」を長年提言していて、全原発相当以上のエネルギーを供給可能だとの事で、下記の循環システムにより成立するそうです。

(1)酸化する際に発電するマグネシウムの特性を活用したマグネシウム電池を、各家庭に供給する
(2)マグネシウムが発電済みの酸化マグネシウムになると、太陽エネルギーで復活させる
(3)そして再び各家庭にマグネシウム電池を供給する

詳しくは最近紹介された、こちらの記事をご覧ください。
http://www.asahi.com/edu/news/SEB201110240014.html


このような叡智を、福島県や国に提言できる集合体とするため、「アルカディア会議」という名称のもと、6月には一同に会して会議を開き、議論の限りを尽くしました。

会議の座長は、福島大学・副学長の清水修二先生。
原発と地域経済を長年にわたり研究されている、原発経済問題のエキスパートです。

実は、清水先生とは、ふくしまスカイパークのイベントを研究材料としいただき、数年にわたり共同研究をしてきた関係がありました。
私などは、原発経済問題のエキスパートなどとはつゆ知らずお付き合いさせていただいていたので、その縁にびっくり仰天でした。

そして、集まってくる様々な提言などを、NPOふくしま飛行協会の斎藤理事長が見事にマネージメントする活躍によって、様々な分野のエキスパートとのネットワークを急速につながっていきました。

そして福島県の復興会議、国の復興会議などのメンバーとも情報が交換されるようになり、最近ではメディアにも取り上げられるようになり始めました。

そして、他にも活動を行う様々な有志との合流を果たして、「ふくしま会議」として再構成されました。

ふくしま会議の主催は、『福島の人々』。
原発問題と向き合わざるを得ない、私たち住人から声をあげて発信し、自ら考えて行動していくために、徹底的に向き合います。

しかし、この未曾有の問題を乗り越えるには、日本の全ての皆さまの支援が必要なのかもしれません。
是非お力を貸してください。


室屋義秀



ふくしま会議HPより

未曾有の原発事故により福島の人々は放射能汚染と向き合わざるをえない状況に追い込まれました。
暮らしが根底から一変しました。
8ヶ月たった今、前向きに生きようとする多くの福島の声が生まれています。
それらの声は、ときに小さく、ときに一部の人たちの間でしか共有されていません。
人々のいのちと暮らしを守るために、これらの声が集まり交流する場、そしてその様子を県内外、世界の多くの人々に届ける場が求められています。


福島の声を届けることも聴くことも、日本にとって、世界にとって、すべての人々にとって、未知の課題と向き合う力になります。
様々な意見を集約し、それぞれの人がそれぞれの答えを持ち帰る。
「ふくしま会議2011」は、福島の人々が、いま聞きたい話を聞き、いま語りたいことを語る場所です。
日本や世界から有識者たちを招き、福島県のこれまでとこれからを語る場所です。
内外の英知を福島に結集することで、放射能の不安や、故郷の再生に立ち向かう市民の疑問に応え、ときには車座になって直接語り合う。
明日への希望を見い出し、一つ一つのアイディアを実行に移していくこと、 そして、福島の声を世界に届けていくことを目的として、このたび福島の地で開催します。




【11月11日(金)】
「ふくしまの声」をテーマに、今まで埋もれていた“声なき声”や、草の根で活動されてきた方々の声を福島県全域から集約、世界に発信。


【11月12日(土)】
「若もの会議」と分科会
「いのち:子どもの今、そして未来」
「放射能と向き合う」
「自然・再生可能エネルギー」
「市民活動の現場から」を並行実施。


【11月13日(日)】:
参加者が県内各地へ戻り、エリアごとに「地域分科会」を実施。
会津、いわき、福島、南相馬での実施を現在予定。

2011年10月22日土曜日

Love in the sky Project by Kasaoka

こんにちは。

10月は、全日本曲技飛行競技会そして、がんばっぺ福島!リンゴ祭り、っと二週間にわたってふくしまスカイパークでイベントが行われました。

NPOふくしま飛行協会のメンバー、とりわけふくしまスカイパークを指定管理者として運営するメンバーは、開催の正式決定が8月末にずれ込んだ事から、短い準備期間の間に身を粉にして準備を進めてきました。

今回は、多くの友情協力、さらには福島県のプロジェクトの一環で、福島市に避難されている避難者の皆さんの力もお借りする事ができ、地域づくりの新たなモデルケースとして、大きな成果を得ました。
地域が一体となって作り上げていくこのイベントは、絆ネットワークを強固なものにしていくと実感しました。


さて今週末は、岡山県笠岡市にある笠岡ふれあい空港で行われる、「大空と大地のひまわりカーニバル2011」です。
このイベント、すでに10年以上参加させていただき、実行委員会の皆さんとも長くお付き合いさせていただいています。
震災後色々と話をさせてもらう中で、笠岡の皆さんが東北のために何かできないか?っと気をもんでいてくれること、しかし実際に縁もゆかりも無い方が多く、気持ちを表現しきれずに、やきもきしている事を聞きました。

そんな中福島の地にいる我々と協同で出来る事をしようじゃないか!!という事で、このリストバンドによる募金「Love in the sky project」が生まれました。
さらには、私が使者となって笠岡の皆さんの気持ちを、東北沿岸部に届けるプロジェクトも行います。

これを企画し、制作し、販売し、募金をする、これには膨大な労力が必要だと思います。
その分、気持ちが充填されている分、被災地の我々がどれほど勇気づけられるか、言葉には表せません。
感謝、感謝です。


室屋義秀


笠岡でのイベントの詳細は、こちら。
http://www.kasaoka.org/pdf/carnival/2011_1.pdf
http://www.kasaoka.org/pdf/carnival/2011_2.pdf




以下は、笠岡ふれあい空港のHPから抜粋。
 さて、この度、『大空と大地のカーニバル実行委員会』は、「東日本大震災被災地復興支援」を冠に付した「航空イベント事業」を軸として「防災」をテーマにした関連事業を実施いたします。 
 これは、東日本大震災における被災地域、いわゆる郷土の復興のために日々頑張っておられる被災者の方々をはじめ、被災地にはいり、献身的に復興支援の活動を進められている団体やボランティアの皆様をも応援する、市民と行政が「協働」で取り組む「社会貢献活動」です。
 東日本大震災被災地復興支援を第一の目的とし、市民の生命と財産を守る防災拠点施設である笠岡地区農道離着陸場の位置付けをアピールし、皆さまに防災の意識・関心をもってもらうための啓発イベントです。
 イベント会場では、東北地方の物産展や義援金募金など復興支援啓発活動を実施します。また、地元関係団体の方々の特産品の販売テントや青空市も設置します。
 ご来場くださる皆さまに、どうぞ、イベントの主旨をご理解くださいまして「東日本大震災被災地復興支援活動」にご協力くださいますよう、心からお願い申し上げます。                   (スタッフ一同)

2011年10月6日木曜日

まもなく、全日本曲技飛行競技会

こんにちは。

さて、今週末はいよいよ全日本曲技飛行競技会が開催されます。
http://teamdeepblues.jp/championship/

全国の精鋭パイロットが、続々と福島入りしています。
今日明日は、最終仕上げとしてBOX内での訓練が終日行われ、ふくしまスカイパークはヒートアップしてきています!



大会の模様は、ユーストリームで生中継されます!

さて、第二回となるこの競技会の開催までの道のりは、長い長いものでした。

2002年のチーム・ディープブルース立上げ当初から構想してきまが、現実には自らが食べていくのがやっとの状態。人材、使用機体や施設などの諸条件が皆無であり、開催は夢のまた夢でした。

そんな中でも、チームメンバーで妄想(構想)を繰り返しながら、少しずつ少しずつ準備を進めてきました。

1.人
エアショーなどで普及啓蒙活動をすすめながら、人材を徐々に発掘。
特に、現在運営にあたる実行委員は、国内有数のトップベテランパイロットの叡智を終結してあたっています。

2.機材
機体の導入をすすめるため、エアロバティックスクラブの立上を企画し、機体の導入・検査から運営サポートまでを実施。
国内でフライト出来る環境を時間をかけて準備した結果、パイロットが徐々に増えてきました。

3.場所
実施場所の、ふくしまスカイパークでは、NPOふくしま飛行協会のメンバーの一員として、地域づくりの拠点としての活動を重ね、エアロバティックスへの認知と理解を求めてきました。
その結果、現在では地域振興イベントとして地元の理解がいただけるまでになりました。

このように皆さんの膨大なご努力により、この競技会は成立してきました。
今後この競技会が発展し、世界選手権に選手を毎回輩出するプラットホームになる事を目指します。
そして、3名のパイロットの総合成績で争われる国別成績で、日の丸をセンターポールに掲げるための環境作りに邁進したいと思います。


室屋義秀

2011年9月10日土曜日

南紀白浜エアショー 中止のお知らせ

こんにちは。

9月19日(月)に、和歌山県・南紀白浜空港で予定されていたエアショーは、キャンセルとなりました。
台風12号の被害のため、空港は主に救助ヘリコプターの最前線基地となっているためです。

一刻も早い救助そして復旧を祈りたいと思います。




台風12号:豪雨被害 首相、激甚災害指定前向き 土砂ダム、警戒続く

 野田佳彦首相は9日、台風12号の豪雨被害を受けた和歌山、三重、奈良3県の被災地を視察した。首相は「応急的なものは3次補正で対応する。もっと急がないといけないものは予備費の活用もある」と述べ、11年度予算の予備費や同年度第3次補正予算案で国が支援する姿勢を強調した。三重県紀宝町を視察後、記者団に語った。
 野党や被災地から求められている激甚災害の指定については「被害の現況が分からない所が多い。現況を把握した上で、指定基準が満たされれば早急に対応したい」と述べ、前向きに検討する考えを示した。首相は被害状況を上空から視察。車で現場も訪ね、各県知事らの説明を聞いた。紀宝町の西田健町長は政府に積極的な支援を求めた。【宮城征彦】

2011年9月5日月曜日

Road from FUKUSHIMA/その13 競技終了、そして再始動

こんにちは。

WACは、規定演技・自由演技とも予想外の得点により敗退、終了いたしました。
数知れずの方々に応援いただき、逆境のさなか、参戦までこぎつけましたが力及びませんでした。

応援いただいた全ての皆さまに心より感謝いたします。
少なくとも、ヨーロッパでトレーニングを積ませていただき、大会への参戦が出来た事によるノウハウは、確実に蓄積させていただいた事で、今後の対策もはっきりしてきました。

自分の不甲斐なさに心苦しく、皆さまに申し訳ない気持ちで一杯でありますが、この思いを胸に刻みこみます。

多くの皆さまからいただいた御好意ですが、来年以降の大会でリベンジを果たす日まで、もうしばらくの間預からせていただきたい想いです。

全ての訓練計画を全て白紙に戻し、初心に戻り訓練に励みたいと思います。


室屋義秀

2011年9月3日土曜日

Road from FUKUSHIMA/その12 苦戦

こんにちは。

WAC二日目で、早くも規定演技そしてフリー(自由演技)を飛び終えました。

実は思わぬ落とし穴があり、非常に苦戦しています。

スナップロールという、機体を横にネジって回る技があるのですが、これらがほぼすべてスナップロールとして認められないという事態が発生しています。

エスバッハ機は高性能で、ピッチ変化を小さくし、ラダー操作量を減らしても小さくスナップするのですが、これが認められない結果に。
実際にはスナップロールしているので、大丈夫だという事でトレーニングでも使用してきました。

フリーからは改良を加えて、ほぼOKとなったのですが一つだけは0点をもらい、もがいています。


次のアンノーンでは、更なる改良をほどこして前進します。



室屋義秀

2011年8月29日月曜日

Road from FUKUSHIMA/その11 イタリア入り

こんにちは。

27日に、リトアニアでのトレーニングキャンプを終了しました。
最後の一週間は、ユルギス・カイリス氏のもとかなりハードな内容のトレーニングが続きました。
なかなか、ブログを書く時間がとれませんでした。スイマセン。

さて、トレーニングを終了したところで天気予報を調べてみると、翌日は寒冷前線が通過してポーランドが大荒れになる予想。 
そこで急いで身支度を整え飛行機に荷物を積み込んで、急きょ夕方にポーランドに向かいました。
日没直前にGatwiceという飛行場に着陸。しばらくすると雨が降り出しました。

その日は、その飛行場にいたパイロットの人の家に泊めてもらえることになり、すでに夜9時だったので好意に甘えさせてもらい、晩朝の御飯までご馳走になり、貴重なポーランドステイとなりました。




翌日は前線一過の晴天。
30分ほど飛んでチェコの飛行場で給油。


そして、スロバキア・オーストリア・ハンガリーを通過。


スロベニア上空。


クロアチア上空。


空族に合わずに、アドリア海を渡れました(笑)
でも、アドリア海は軍事空域ばかりでホントにHOTです。


無事到着!っとおもいきや、なんと排気管の先が破損。
このままでは競技で飛べません。
色々と手配する事3時間、何とか修理のめどがたちました。


今日はこれから午前中に修理を終えて、午後から練習飛行です。



室屋義秀

2011年8月16日火曜日

Road from FUKUSHIMA/その10 FAI公認 「World Elite Aerobatic formula」 in Riga/Latvia

こんにちは。


12日に日本を出国して、再びエスバッハ342を借り受けるために、ドイツ・ライプチヒ入りしました。

13日にリトアニア・ラディシュキスまで移動予定で、10頃にはエクストリーム社に到着し、フィリップ・スタインバッハ氏と打合せ。

しかし、天気を調べてみると今一歩です。
何とかポーランド中部までは行けそうですが、その先はサンダーストームが発達する可能性が高いだろうという予想。
しかし翌日にはドイツの天候も崩れ出す予報なので、とりあえず行けるところまで飛んで行く事に。
結果、リトアニアの国境まで100Kmのところで天候が悪くなり、50kmほど引き返してオルシュティンという町に着陸。


思いがけず初めてのポーランド滞在となったのですが、この空港のエアロクラブの人たちがとても親切で、格納庫の手配、ホテルの予約、ホテルまでの送迎、天気のチェックまで助けてくれ、快適なポーランドステイとなりました。

翌朝は天候もすっかり回復し、リトアニアまで一時間のフライト。
到着後には、車や食材など必需品の準備を整えて、夕方には訓練を開始しました。


そして、昨日はユルギス・カイリスとも合流し、トレーニングを実施。
前回のトレーニングの成果が活きているようで、好調な訓練スタートとなりました。
しかし、課題はまだまだ山積みです。一つずつこなしていくしかありません。


そして今週末は、緊急参戦となった「World Elite Aerobatic formula」です。
http://www.aerobaticformula.com/

このFAI公認の大会には、世界各地から9名のトップパイロットが参戦します。
レッドブルエアレースパイロットからは、ニコラス・イバノフとマーティン・ソンカも参戦します。
超強豪ぞろいです。

この大会は、AAT(Aerobatics Against time)とAF(Aerobatic freestyle)の二種目の合計で争われます。
観客の皆さんが、簡単に優劣を理解できるように工夫され、得点がタイムで表示されるため非常に一般の方にわかりやすいルールとなっています。

AAT(Aerobatics Against time)は、規定演技をいかに早く実施できるかを競います。
しかし、各マニューバーは正確に行わないとタイムペナルティーが課せられますので、高度な技術が求められます。

そして、AF(Aerobatic freestyle)は、3分間の自由演技です。
こちらも技の難易度、芸術性に加えて正確な時間管理が求められます。


これらに向けて調整を行っていますが、今日は曇り空で待機中のためブログ更新です。



室屋義秀


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2011年8月8日月曜日

Road from FUKUSHIMA/その9 サプライズ

昨日、ふくしまスカイパークで行われた、東日本大震災復興チャリティーイベント「スマイリー」 Let's smile FUKUSHIMAにてフライトさせていただきました。
全国各地のハーレーライダーが集合。遠くは神戸から駆けつけた方も!
イベントは大成功に終わったようです。

この企画を立案されたのは、ふくしまスカイパークから車で10分程の所にある、「Vモンスター」。
http://www.v-monster.co.jp/
このバイクショップ、実は全国屈指の技術を誇る、ハーレーダビッドソンのカスタムショップ。
福島が誇る超高技術ショップなのです。
実は、私も飛行機のカスタム部品が必要になると、製作をお願いしています。
込み入った内容の部品を製作する場合に駆け込む先で、大変お世話になっているのです。

そしてこの日はハーレー以外にも、世界一流のライダーがチャリティーで駆けつけてくれました。
エクストリーム・バイクスタントの小川裕之さんです。
http://profile.ameba.jp/motoxtreme/
小川選手は、数々の選手権に参戦中の新進気鋭のライダーで、素晴らしい技を披露してくれました。
午後には、飛行機とのレースも実施!
とてもプロフェッショナル!さすがでした。


そしてエアショーが終わり、TUFのテレビ取材のため滑走路でインタビュー撮影。
それが終わり展示場に戻ると、なぜかドアが閉まっています???
あれ?もうみんな帰ったのかな??なんて思っていると、ドアが内側から開き、おそろいのTシャツを着た仲間が並んでいます。
?????っと目をきょろきょろしていると、突然セレモニーがスタート。
そうなんです、WAC参戦の壮行会をサプライズで準備してくれていたのです。
オリジナルTシャツ、国旗に寄せ書き、などなどたくさんいただきました。


何といっても、いただいたのは「力」。
やはり数知れずの多くの仲間に支えられて、世界選手権の舞台に上げていただいている事を実感しました。
それと同時に、コクピットでの戦いは孤独だと思い込んでいた間違えを実感。
戦いに疲れ、心が折れそうになる瞬間は多数あります。
そんな時は、こうしていただいた「力」の助けを借りて、険しい道を乗り越えていきます!

皆さん、本当にありがとうございます。

室屋義秀

2011年8月3日水曜日

あずま球場&但馬空港フェスティバル 復興記念フライト

こんにちは。

先週、金・土・日曜日と続いた復興記念フライトは全て無事に終了しました。
日本列島が高気圧の谷間にあり、非常に不安定な天候でしたが、皆さまの祈りのおかげ(テルテル坊主ありがとうございます!)で、奇跡的な青空のもとでフライトする事ができました。

7月29日は、福島市にあるあずま球場でのプロ野球ヤクルト×巨人戦でのフライト。
まさに地元で、ふくしまスカイパークからは2分の飛行で到着する距離です。
午前中は土砂降りで、フライトどころか野球の開催も危ぶまれましたが、午後から急激に回復。
フライト時間には青空の下でフライトを行う事ができました。


あずま球場は、あずま総合運動公園という巨大な運動施設の中にあります。
野球場・陸上競技場はじめ多種多様なスポーツ施設があり、すばらしく整備された公園です。

ここには大型の体育館もあり、震災で被災された方が未だに500名ほど避難生活を続けています。
当初は、2000人以上を収容していました。職員の皆さまも被災している中、献身的に対策にあたられている姿には福島の人々の強さがあらわれていました。
5月1日に、私たちも、この避難所で生活を送る子供たちをふくしまスカイパークに招待したこともあり、今回のフライトは、復興祈念として力を入れて準備を進めてきました。


そして、私のフライト中バッターボックスには、巨人軍の坂本勇人選手が!
そう、坂本選手もレッドブルアスリートして活躍している仲間なのです。

二人で「福島に希望の翼を授けよう!」と実現された今回のフライト。
サポートしていただいているレッドブルは勿論のこと、多くの方々にフライト実現のために尽力いただきました。
ありがとうございました。


そして翌日は、但馬空港フェスティバル
早朝06:00に、ふくしまスカイパークを離陸して但馬空港へ向かう予定でしたが、天候回復を待って08:00に離陸。
太平洋側を迂回して飛んだために直行できず、名古屋空港でピットストップして給油し、但馬空港へ11時過ぎに到着しました。
現地の天候も若干心配される中、2日にわたって予定通り全てのフライトが実施されました。

1995年のブライトリングワールドカップの開催からから始まり、日本のアクロバット環境をリードしてきた但馬空港フェスティバルですが、今回は下記のようなサブテーマを設けられていました。
このようなイベントに、私たちが東北から参加させていただいた事は本当にうれしい限りです。


 さらに今年は、フェスティバルを通じて「心の元気」を作り出し、経済を元気にし、東日本大震災の被災地をはじめ、全国に夢や希望、そして支援の輪を広めようと「がんばろう、日本」をサブテーマとして開催します。


さらにレセプションパーティーで、中貝豊岡市長と話をさせていただいたのですが、豊岡市は震災直後から職員を被災地に派遣し、救援物資の輸送なども迅速に対応されていたとの事でした。
混乱の中迅速な手配が出来たのは、このようなイベントなどを通じて知りえた個々の人的ネットワークがあったから、だったそうです。
市長はイベント中もずっと会場にいて、またパーティー中も最後まで参加者の皆さまの話を熱心に聞いてらっしゃいました。
やはりこのような長があって、このような素晴らしいイベントが開催されるのですね。


室屋義秀

Photo:Taro IMAHARA

2011年7月21日木曜日

Jamiエアショー in フィンランド

こんにちは。

フィンランド・Jamiでのエアショーを無事に終えました。
このエアショーは民間で企画され運営費は入場料でまかなわれているのです、かなり多くのフライトがあり、見どころ満載のエアショーでした。

フィンランドのエアロバティックパイロットは、ナショナルチャンピオン:サミー・コンティオが参加。

彼とは、レッドブルエアレース参戦前のトレーニングキャンプを10週間一緒に過ごし、同じ窯の飯を食べあった仲(笑)で、久しぶりの再会に話もはずみました。
オリジナルのエアショーもヘルシンキで8月に開催するなど、精力的に活動しています。

サミー・コンティオHP : http://www.unlimited.fi/


サミーとは、8月19・20日に、ラトビアの首都リガで行われる、FAIエリート・エアロバティック・フォーミュラーでまた技を競い合う事が出来るので、楽しみです。

フィンランドまでは、リトアニア・ビリュニスからラトビアを飛び越えて、エストニアで給油。
その後海を渡ってフィンランドまで4時間の道のりでした。

フィンランドも模様

帰路。海峡を越えてラトビアの海岸線。


                                室屋義秀

2011年7月13日水曜日

Road from FUKUSHIMA/その8 トレーニングキャンプ終了

こんにちは。

リトアニアでの約2週間にわたる、トレーニングキャンプは大きな成果を得て無事に終了しました。
WACチャレンジ特設サイト:http://yoshi-muroya.jp/wac/index.php

トレーニング序盤は、慣れない機体に翻弄される感じで、基本中の基本であるロールさえまともに止められない状態からのスタートでした。
さらに悪天候が続き十分にフライトが行いない事から焦りが増しました。
そんな中、ユルギス・カイリス氏のアドバイスによりスペードのセッティングを調整する事数回、やっと操縦可能な状態になりやっと訓練がスタート。
しかし安定性を高めるために、エルロン操作はかなり重い状態にセッティング。
かなり体力のいるセッティングとなりました。
さらにスナップロールは、かなり操作感が異なるため集中的に訓練する必要があり、3日ほどを要してしまいました。

後半に入ると一転、晴天が続き訓練が順調にすすみ始めました。
おかげで、体が悲鳴を上げ始め全身が筋肉痛となっています。

しかし、目に見えて訓練成果が出てきたので次回に向けていい状態で終了する事ができました。

今回は、ユルギス・カイリス氏のコーチングを受けました。
フライトを一目みただけで修正点を見抜く力は、さすがにいまだに世界の頂点に君臨するだけあります。

今回、特に悩みの種となったのが、背面スピン。 
飛行機の安定性が良すぎて、エクストラのようにうまく入らないのです。 

3日間自分で考えていても答えが出なかったのですが、ラダーの操作速度やエルロンの使い方、速度などを的確にずばりと修正してくれ解決しました

今回のトレーニングでは、かなりの懸案事項が解決され、満足な結果を得られました。
次回のトレーニングキャンプでは、大会に向けての微調整が行える状態となったのは、予想以上の成果です。
812日には出国。再度リトアニア入りして、最終トレーニングを行っていきます。


明日からは、スホーイに乗り換えてフィンランドでのエアショーに行ってきます!



                              室屋義秀



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2011年7月4日月曜日

Road from FUKUSHIMA/その7 トレーニングキャンプ入り

こんばんは。
久しぶりのブログ更新となりました。

6月26日に日本を出国してドイツ・ライプチヒ空港入りして、レンタルする機体のある「Xtreme社」へ向かいました。
ここで、この飛行機のチーフデザイナーであるフィリップ・スタインバッハと打合せ。
Photo:Taro IMAHARA

その後エルロンの調整やら何やらを行って、翌日のリトアニアへのフェリーフライトの準備を整えました。
 その晩はフィリップの自宅でバーベキューをご馳走になり、短いドイツ滞在を満喫しました。


さて、翌日午前中に再度機体の調整を行い、昼過ぎにはリトアニアに向けて離陸。



ベルリンを抜けると、ポーランドに入りワルシャワの北を抜けて、3時間ほどでリトアニアの空域に入ります。
その後15分ほどで首都ビリュニス郊外のRudishukesという飛行場に到着。
地上ではユルギス・カイリスが受け入れ準備を整えてくれていました。

この日のうちに、車、電話やらの必需品を整えて翌日からの訓練に備えました。

そして翌日からトレーニングスタート!
まずは、新しい飛行機に慣れる必要があります。
この機体は、Extraより舵面がかなり大きく設計されていて、操作が非常に敏感です。
一番基本となるロールでは、かなり舵の使い方が異なるため、習得まで少々の時間がかかりそうです。

機体のインプレッションは、もう少し乗り込んでからまた書きます。


室屋義秀

2011年6月22日水曜日

Road from FUKUSHIMA/その6 楽音舎

こんにちは。


6月24日に、6/4(土)幕張海浜公園沖で実施したフライトパフォーマンスの模様が紹介されます。
会場で見逃した皆さま、必見ですよ。


放送日時:6月24日(金)21:45
放送局 :J SPORTS
番組名 :BOOMER15(リピート放送あり)



さて、今週末からのとトレーニングキャンプに向けて様々な準備を進めてきました。
その中で解決しなければならない最大の問題が「参戦資金の確保」=スポンサー探しでした。

チームの戦略担当である「芦田博」を中心に綿密なプランを組み、スポンサー獲得に向けて駆けずりまわってきました。
しかし折からの不景気に加えて、この震災。
そうそう簡単に事は運びませんでした。

そんな中、チーム・ディープブルースを支えてくれている仲間から、航空ビデオでは国内屈指のプロデューサーと会う機会をいただきました。
お会いして航空談義で盛り上がっていると、「楽音舎」というアニメなどの音響制作では国内屈指の会社の社長を紹介してもらえる事に。
そしてお会いしてみると、非常に心強い言葉をいただきました。

「航空では立ち遅れている日本から、国を代表して世界選手権に挑戦するのを、同じ日本人として支援しないわけにはいかない。 本来はイタリアに応援に行きたいが、行く事が出来ないのでせめて機体にステッカーを張り、一緒に戦いたい。」

こんな熱い言葉をいただき、大会に向けて背中を押していただいています。

トレーニングの出国直前になりましたが、これでトレーニングに専念する事ができます!


                    室屋義秀








2011年6月17日金曜日

テレビ出演情報

こんにちは。


先日6月4日に実施した幕張でのフライトの模様が、Faustにてアップしていただきました。
映像もありますので、こちらからご覧くださいませ。



Faust A.G
大空の覇者へ!番外編
「幕張の青空で繰り広げられたトップパイロット2人の超絶エアロバティック」

Road to Smile「福島復興を祈る渾身のエアショー」

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幕張終了後、その翌日から訓練を再開しましたが、その時に地元福島のテレビユー福島にも取材していただきました。
WAC参戦に向けての訓練の模様を紹介していただけるようです。
県外の方は、是非福島においでくださいませ(笑)


◆テレビ出演情報◆
 放送日時:6月20日(月)18:15

放送局 :TUFテレビユー福島
番組名 :NEWS LIVEスイッチ! http://www.tuf.co.jp/index.html
※生放送のため、放送内容が変更になる場合があります。

放送日時:6月22日(水)23:00~23:48
放送局 :NHK BS1
番組名 :地球テレビ エル・ムンド http://www.nhk.or.jp/elmundo/index.html
※生放送のため、放送内容が変更になる場合があります。



                  室屋義秀

2011年6月10日金曜日

福島の空中の放射線量

今週の福島は、梅雨入り前の好天に恵まれました。
30℃近い夏模様の中、WACへの訓練をさせていただきました。

さて、この練習させていただいている「ふくしまの空」の放射線量がどうなっているのか、気になり調べてみました。
放射線量の立体的な分布についての報道がみられず、3次元の全体概要がいまいち把握できないが気になっていました。

ふくしまスカイパークを離陸して、福島市~大館~飯館~南相馬~霊山~伊達市と飛行して、空中にどれほどの放射性物質が漂っているのか、計測してみました。

結果、空中には全くと言っていいほど、放射性物質が計測されませんでした。

離陸直後から数値は下がり始め、100mも上昇すると平常値(0.06μ㏜)に近づきました。
その後も150~1000mの高度を飛行しましたが、平常値(0.06~0.10μ㏜)を指し続けました。

という事は、現在計測されている放射線量は、すでに降下した放射性物質から発されるもののみという事のようで、地表面付近のみでしかないようです。
福島の大地の上には元通りの美しい空が残っているようです。

上記は素人の計測結果なので、ご参考までといったところですが、ひとつ確実にわかった事があります。
計測機ともに上空に上がった飛行機には、放射性物質の付着は皆無という事です。
放射性物質が機体に付着していれば、上空に上がっても数値が下がる事はないはずですから。
5月まで格納庫にしまわれていたので当然ですとも考えられますが。

これで安心して、エアショーの会場で皆さまに触れていただけます!


室屋義秀

2011年6月7日火曜日

Road from FUKUSHIMA/その5 競技機体 確保!

こんばんは。


6月4日(土)に千葉県・幕張海岸/ビッグビーチフェスティバルで実施したフライトパフォーマンスは、好天に恵まれて予定通りに無事終了しました。
会場までお越しいただいた多くの皆さま、ありがとうございました。

遅ればせながら、今シーズン初エアショーとなりましたが、世界選手権に向けてトレーニングを開始していましたので、万全で臨む事ができました。


ユルギス・カイリスとのフォーメーションフライト、次は7月にフィンランドで実施します。
チョイと遠いですが、是非お越しください(笑)


さて、5日にふくしまスカイパークに飛んで戻ると再び世界戦(WAC)に向けてトレーニング開始です。
そんな中、WACで使用する機体が確保出来ました。
なんと、エスバッハ342という最新のアクロ機を借りる事ができる事になったのです!
この機体のチーフデザイナでありトップパイロットである、フィリップ・スタインバッハとは過去の世界大会やレッドブルエアレースの機体改造などで色々と交流はありました。
そこで、今回の震災で難しくなった機体の確保について相談していたところ、デモ機をレンタルしてくれるとの事になりました。
この手の最新機のレンタルというのは、あまり行われることは無いので特例として手配してくれたようです。感謝感謝。


これでWACへ向けて条件がそろってきました。
6月末のトレーニングキャンプまでに遠征資金も確保しなければ!


室屋義秀

2011年5月28日土曜日

Road from FUKUSHIMA/その4 コーチ確定

こんにちは。

来週、6月4日(土曜日)に幕張でデモフライトを実施します!
14:15と18:00の二回を予定しています。

このフライトは、FATBOY SLIMなど超大物アーティストが集う「ビッグビーチフェスティバル」の、イベントの一部として実施されます。
今年は何と、ユルギス・カイリスを迎えて2機によるパフォーマンスを予定しています。ユルギスは、G=SHOCKブランドの、スホーイ26に乗機予定です。

世界最高レベルのフライトパフォーマンス、詳細はこちらをごらんください!

さらには、F1も日本の公道を初めて走っちゃいます!



さて、こんなフライト予定がありユルギスと打合せを行うかたわら、WACへ向けてのトレーニングについて色々と相談していました。
トレーニング候補地として、ドイツを予定していたのですが、飛行場の都合で使用不可になり、替わりにイギリス・ベルギーなどでのトレーニングを模索していましたが、飛行場・コーチ・資金面から難題でした。
そんな相談をしていると、最終的にユルギスがコーチを引き受けてくれる事になりました。

彼はその明るくオープンなキャラクターから世界中に多くのファンがいます。

しかしその一方、我々競技パイロットの中では「孤高の人」と呼ばれ、弟子をとることは無く、その神業といわれる操縦技術の秘密は深いベールに包まれています。
私も7年にわたってチームを組んでいますが、その神髄はまだみせてもらえません。

今回の震災で困難な状況に陥ったのをみて、特別に助け舟をだしてもらえる事になったのです。
6月下旬よりリトアニアで20日間にわたりトレーニングを実施する目処がたちました。

震災がなければ、コーチングの実現は一生無かったかもしれません。
人生何が幸いするかわかりませんね。


室屋義秀

2011年5月20日金曜日

Road from FUKUSHIMA/その3 再始動

おはようございます。

8月31日から、イタリア・フォリーニョ(Foligno)で開催される、WAC=FAI World Aerobatic Championshipsに向けて再始動しました。

震災後、緊急機支援体制にあった「ふくしまスカイパーク」も、5月2日より徐々に通常運用体制に戻りつつあり、そんな中で最低限の訓練をさせていただけるようになりました。


今週はトレーニングキャンプと設定して、集中的に訓練をおこないました。



スケジュールの変更で、コーチの確保が出来ないのですが、レッドブル・エアレースで使用していたオンボードカメラや地上カメラなどを駆使して、独自に解析を行い訓練を組立ました。

これが予想以上に成果のあるものとなり、コーチ不在のハンディーをかなり埋める事が出来そうです。

困った末に編み出した方法ですが、もしかしたら今後訓練の主流になるのでは?なんて思いました。

訓練の成果は、一回目の集中トレーニングとしては、非常に満足のいくものでした。
肉体的な反応もスタートとしてはとても良くて、昨年から取り入れている各種トレーニングが功を奏している感じです。
このあたりの内容は、また紹介します。


しかし、まだまだWACまでに解決しなければならない問題が多数あります。
現地での参戦機体確保、ヨーロッパでの訓練場所確保、そして資金の確保も。


とりあえず一歩一歩進んで行くしかないようです。


室屋義秀

2011年5月2日月曜日

夢ふくらまそう福島の空 (少年少女航空教室)

こんにちは。

久しぶりの更新となりました。
というのも4月中は災害復旧関連の対策に加えて、WACへの参戦を再度現実のものとするための準備で、あちらこちらをとびまわっていました。
参戦に向けて多少の感触を得ています。ゴールデンウィーク以降に経過報告出来る状態にしたいと思います。


今日は、ふくしまスカイパークに近隣の避難所の子供たちを招待して、少年少女航空教室を開催しました。
「夢ふくらまそう福島の空」と題して、ふくしま飛行協会が企画して実現したもので、実施には福島市も後援していただきました。
震災翌日から一日も休むことなく、ふくしまスカイパークを守ってきた職員が自ら企画し実現しました。


子供たちに何か出来ないか?という思いで準備を進めてきましたが、逆に子供たちから色々と教えてもらう事になりました。
子どもたちは、不便な生活による不満は当然かかえているのですが、状況は状況として客観的にとらえているように感じました。
なのでそれはそれとして順応しつつ、しかしそれが自らの夢には何ら影響を与えていないようでした。

そんな風に感じて、自らを振り返った時に、震災を「やらない、出来ない理由」として利用したい自分がいる事に気づました。 
これだけの震災であれば、誰もが「やらない、出来ない理由」として認めてくれるのは間違いないでしょう。

実際に影響を受けて、出来ない事も多々あるのは事実です。
しかしその事と、心を折りたたんで妥協する事とは全く別の事であると気づきました。
そして、それをうまい具合に理由づけしようと画策するもう一つの思考に気づかせてもらったのです。

こんな具合で、すっかり子供たちに教えてもらい、私自身が救われる結果となりました。
準備したスタッフもみんな楽しませてもらいました。


やはり自分の目標は「操縦技術世界一」。 
9月のイタリア世界選手権に向けて、福島の地から戦っていきます!


                                                    室屋義秀
                   レッドブル・エアレース #31  


朝日新聞記事:http://video.asahi.com/viewvideo.jspx?Movie=48464141/48464141peevee386802.flv