こんにちは。
本日12月22日(木)23:45~24:15に、J SPORTS3で、
10月に開催された全日本曲技飛行競技会の模様が放送されます。
・番組名:室屋義秀の挑戦~第2回全日本曲技飛行選手権~
・放送スケジュール:http://jsports.co.jp/program_guide/40968.html
・放送スケジュール:http://jsports.co.jp/program_guide/40968.html
実は、この競技会の開催までには、実に多くの課題が待ち受けていました。
昨年の第一回大会の成功を受けて、万全の体制で臨むべく
昨年12月から準備を開始しました。
選手役員のサポートのための大会スポンサー探しも、1月には本格的に開始。
「ブライトリング」社から内諾も受けて快調に準備が進んでいた矢先、
3・11大震災が発生。
その後の原発事故もあり、開催の本決定が出来ない状態となりました。
イベントとして観客の皆さまの安全性も担保できる状態となるまでは、正式決定できない状態が続きました。
最終的には政府発表を踏まえて、8月末の時点で実施が決定されました。
準備期間が約1カ月となり、私たちが受け持つ事務局作業は、徹夜での作業が続きました。
このままでは24時間寝ないで作業を行っても間に合わないかも・・・、
っと覚悟したその時「絆プロジェクト」が、この危機的な状況を救ってくれました。
福島市内には、津波や原発で避難し仮設住宅で暮らす方が多く居ます。
福島県のプロジェクトで、絆を深め雇用を創出するプログラムが推進され、
彼ら彼女らが20名もスカイパークにやってきてくれたのです。
これらにより奇跡的に準備を終えて、大会開催にこぎつけたのでした。
もう一方の、選手たちも苦悩していました。
昨年の優勝機「ピッツ」は、仙台空港で津波に流されました。
さらに「エクストラ200」は、大変残念な事故で失われました。
8月の時点で、機体の確保が出来ない・・・、という状況。
そこで全国のアクロパイロットのネットワークを生かして、
その他の可能性を探ったところ、佐賀空港に「スーパーデカスロン」がある事が判明。
しかし、耐空検査(車でいう車検)が切れている状態。
機体オーナーと交渉を重ねてもらった結果、緊急に検査を実施してレンタルしてもらえることに。
大会3週間前には検査も終わり、ふくしまスカイパークに飛んでくるはずが・・・。
検査の最終段階で、ある装備品が必要となる事が判明。
部品の取付などについてアメリカの機体メーカーとの打合せなどが必要で、
深夜に起きだしてはメーカーと電話打合せの日々が続きました。
解決したかと思いきや、部品は危険物のため通常の郵便ではおくれず、
輸入は日程的に間に合わない事が判明。
絶体絶命だと思われたその時、パイロット仲間からたまたまその部品を取り寄せた
との情報があり、急きょ調達が出来て、フライトが可能となりました。
このようにかなり難しい状況を克服しての大会成立でした。
大会期間の3日間中は、苦労のご褒美のような奇跡的な絶好の天気が続き、
選手・スタッフは超僅差の白熱した戦いを楽しみました。
この大会でパイロットは勿論ですが、ジャッジ・スタッフなど
多くの成長をとげたように思えます。
多くの苦難から、大きな成長をいただきました。
でも、次回はもうちょっと楽に準備したいですけどね。
室屋義秀
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