2010年9月28日火曜日

スカイレジャージャパン IN 福井

こんにちは。

9月25-26日と行われた、スカイレジャージャパン IN 福井が終了し、福島に戻りました。

両日とも好天に恵まれ、予定通りにフライトすることが出来ました。
実行委員の皆様の万全の準備により我々参加者は、多くの皆様の前で安全に飛行することができました。 大変お疲れさまでした&ありがとうございました。
4万人ぐらいの観客数だったようで、多くの皆さんにスカイスポーツの楽しさを味わってもらえたことと思います。

このスカイレジャージャパンは、1989年に航空局の指針により開始された事業で、航空の原点となる航空スポーツ分野の統括団体から、国内屈指のメンバーをそろえて開催されます。
これまでの航空スポーツになじみの無い方が体験し、クラブまで紹介してもらえるイベントで、航空スポーツ啓蒙の主役として現在まで続いている、日本最大級の航空イベントです。

国土交通省航空局の監修の元、航空スポーツ諸団体を統括する(財)日本航空協会が空の部門の準備を整え、開催地の地元側が地上側の準備を共同で行います。
空は日本各地からトップフライヤーを集め、また地上イベントを地元が準備することで、地域の観光イベントとしても遠方から来た来場者に楽しんでもらうことができるように、非常に緻密に準備されています。
昨年は、私の地元のふくしまスカイパークでも実施されて、観光資源のイベントとしの価値も高く評価されています。

 
 



さて、この福井でのデモフライト1日目は風が強く、非常に精密なフライトが要求されました。
特に曲技飛行の空域が狭いのに加えて、上空は10m/秒以上の風が吹いていて飛行ポジションを保つのが非常に厳しい条件。特に観客席側へ流される風なので注意が必要でした。
垂直上昇からトルクロールなどを実施すると、上昇から降下してくるまで40~50秒かかります。
しかし飛行空域は横幅400mほど。風速10mの風が吹くと、40秒で400m流されますので、空域をはみ出してしまいます。 
かといって、斜めに上昇したのではマニューバーとして非常に見た目が悪くなります。
そこで地上からわからないように、3度ほど垂直軸をずらし上昇~降下するとほぼ風を打ち消す事ができます。
実はこの日、このような微調整を繰り返して空域内で飛んでいました。
着陸してみんなに感想を聞いてみると、『いつもとかわらない』との感想! 
そうです、わからなければ大成功なのです。
競技ではこのような技を多用するのですが、わかるほどずらすと審判に減点されてしまいますので。
 
 
                                          室屋義秀
 
 

2010年9月23日木曜日

花巻空港スカイフェスタ

こんばんは。

今日、岩手花巻空港で行われたスカイフェスタは無事に終了しました。
朝から雨が降り続き、12:30に予定されていた一フライト目はキャンセル。
二回目の15:00は、ギリギリで雨も上がりフライトすることが出来ました!
雨の中長い間お待ちいただいた皆さん、寒い中ありがとうございました。


さて、花巻空港は私のエアショーデビューフライトの場所で、1998年から13年呼んでいただいています。
花巻空港(本社:仙台空港)に事務所をかまえる、北日本航空さんにお世話になったのが縁で、現在でも格納をはじめ各種調整まで様々なサポートをいただいています。 
航空局(管制塔)・気象事務所・空港事務所・岩手防災航空隊などみなさま、フレンドリーな雰囲気で例年迎えていただき、大変楽しく過ごさせていただいています。
今年もありがとうございました!




 このスカイフェスタ、5年ほど前には記念事業として大がかりにが実施され、三万人を超える人が駆けつけ、花巻の一大イベントとなりました。 その後滑走路延長そして新ターミナルも建設され県民の空港として大きく飛躍したように感じました。
それ以来大変お世話になり、裏方を務めた方と今日は夕食をご一緒させていただきました。
すでに花巻の工業界では成功された方で、空港活性化のような地域貢献活動は商売とは無縁。
では、なぜこのような無償の活動を熱心に行うかというと、自分の持ちうる能力を次世代に継承していくためだとのことで、哲学の深さと卓越した能力が成せるわざに感嘆させていただきました。
自らも能力を磨いて見習いたいものです。
http://www.noma.or.jp/bcd/2008/kouen/02.html


さて、明日は福井へ移動。
次は、スカイレジャージャパンです!


                               室屋義秀

2010年9月21日火曜日

室屋義秀ドキュメンタリー EAC編 (European Aerobatic Championship)

こんばんは。

今日は花巻温泉に来てます。
明日の天気予報が悪いので、予定を一日早めて移動してきました。
今日は西日を浴びながら日没前に、40分ほどで到着しました。


このドキュメンタリーはレッドブルエアレースパイロットを目指し、2008年に曲技飛行ヨーロッパ選手権に挑戦した時のものです。

 レッドブルエアレース参戦に必要な技量を磨くために、8カ月にわたってスペイン・チェコにてトレーニングキャンプを行いました。  
レッドブル・ジャパン社の全面的なバックアップにより実現したこの集中トレーニングにより、操縦技術は飛躍的に向上し、エアレース参戦に必要なスーパーライセンス試験合格へとつながりました。 
これまでの訓練環境からすると、これほどの好条件で訓練できるのは夢のまた夢!
プレッシャーもあり厳しい訓練でしたが最高のチャンスをいただきました。感謝感謝です。


第一話(1/3)


第二話(2/3)



そして、この映像を製作したのはディープブルース。 
プロデューサーは芦田さん。ディレクターは野澤さん
まだまだ先の見えない状態でのEAC参戦を自費で海外撮影を敢行していただいたおかげで、エアレースデビュー前の貴重な映像として残りました。
さすがは、中小企業マーケティングのプロは目の付けどころが違います。
第三話は、来週に公開されますのでお楽しみに。


そして、このとりあえず撮りためた映像を特番として放送してくれたのが、Jスポーツ。
非常に応援していただいています。
9月25日(土)  17:00~17:55には、私の特番が放映されます。

<レッドブル エアレースワールドチャンピオンシップ2010>
~日本人パイロット 室屋義秀特集 #2 リベンジ~
*再放送も多くありますので、ご確認ください。

レッドブル エアレースワールドチャンピオンシップ2010>
~ユーロスピードウェイ(ドイツ)~
9月22日(水)  12:00~13:00
9月23日(木)  12:00~13:00
10月17日(日)  05:00~06:00


その他の映像;
http://www.youtube.com/user/YoshihideMuroya


                                       室屋義秀

南紀白浜エアショー 終了

こんにちは。

19日(土曜日)に南紀白浜空港で行われた、「空の日フェスタ」は超快晴のなか全てのスケジュールを無事に終了しました。

今回も、主催者の皆さまはじめ多くの皆様の入念な準備のおかげで大盛況でした。

この空の日フェスタは、和歌山県庁が先頭に立ち、空港の活性化をはかるために行われています。 例年一万人近い人が訪れ、普段は見学出来ない空港の中を見学することが出来ます。
管制塔の中や、防災ヘリコプター基地など普段は立ち入りできない空港運営の現状を見学できること、閉ざされた(セキュリティー上必要ですね)空港のイメージが身近なものに感じるようです。 
結果として航空定期便の利用も増えていくようで、非常に意義のあるイベントとなっているようです。

実行委員の皆さま、大変お疲れさまでした&ありがとうございまいした。
サポートいただいた皆様、ありがとうございました!






さて、次は9月23日、花巻空港です!
エアショースケジュールはこちらから、http://teamdeepblues.jp/schedule.html



                         室屋義秀

2010年9月15日水曜日

滑空会の偉人

こんばんは。

今日は曲技飛行競技会の諸調整に東京へ行ってきました。

航空局へ現状報告のために伺い、色々と助言をいただきました。
その話の中で、国土交通省の観光庁ではスポーツと観光を融合する新部署が出来たとの情報もいただけ、曲技飛行競技会などもその一翼を担えるのでは?などと、スカイスポーツの推進に非常に発展的なお話をいただきました。
航空局も、スポーツとしての発展のための規制緩和と安全確保のための規制の絶妙なバランスについて日々検討されています。


その後、競技会実行委員会の皆さんと競技会のルール・スケジュールなどに詳細についての、最終打ち合わせをしました。
競技会へのエントリーは今日締め切りでしたが、曲技競技16名・着陸競技10名と非常に多くのかたがエントリーされています。 今から大会が楽しみですね!


打ち合わせ後に、航空協会に立ち寄ったのですがここでまた航空会の重鎮とお会いしました。
佐藤一郎さんという方で、関宿滑空場の場長として私が学生時代(20年前)からお世話になった方です。 学生だった当時は佐藤さんに厳しく指導いただきました(笑)。(当時は、めちゃめちゃ怖い人というイメージでした。スイマセン・・)
 今日たまたま、時間があり過去の偉業についての話しを伺いました。
現在、飛行機の耐空検査(車の車検)は、航空局の検査官が行います。しかしグライダーの耐空検査は、民間の耐空検査員という有資格者にその権限が移譲されていて、休日でも検査を受けることができます。
 グライダーの検査も、戦後しばらくは官が行っていたそうですが、機体の増加により民へ移譲されていったそうです。 この検査制度の維持のための事務方を佐藤さんがほぼ一手に引き受け、技術の進歩に合わせて改良してきたとの事。
 特筆すべきなのは、80年代に技術の進歩で生まれてきたモータグライダーが日本の古い規定では、国内で飛ばすことができないとう状況がうまれ、航空先進国に遅れをとらないためには、法改正の必要がでてきたそうです。 その法改正にも尽力された結果施行にいたり、結果として国内で爆発的にモーターグライダーが増えた、ということもあったそうです。

また、グライダーにはVHFという飛行機一般に使用される無線機の搭載が認められていなかったらしいのですが、郵政省との10年にもわたる技術検証等により改正にこぎつけたそうです。現在では皆当然のようにVHF無線機を搭載して飛んでいます。私も無線機の搭載は当然だと思っていました・・。


このような先人の影の偉業には、感謝感謝です。
現在のスポーツ航空が発展しているのはこのような努力の上にあるようです。
今後もLSAなど新たな航空機が主役となる時代がくるかもしれません。私も先人を見習い次世代へ継承できる活動をしたいものです。



                                    室屋義秀

2010年9月12日日曜日

第一回 全日本曲技飛行競技会

こんにちは。

10月9~11日にかけて、ふくしまスカイパークで『第一回 全日本曲技飛行競技会』が開催されます。
私もこの大会のスタッフの一員として準備に加わっています。

 昨年の11月に日本で初めての曲技飛行大会ということで試行した結果、今後の曲技飛行やスポーツパイロットの技術向上・安全啓蒙・情報交換・交流に非常に効果が高いとの結果を受けて、今年正式に全日本選手権として開催となりました。
 国土交通省航空局のレジャー航空指導室をはじめ、東京航空局保安部運用課など様々な部署からの指導を仰ぎながら、日本航空機操縦士協会(JAPA)そして日本航空協会の支援を受けて準備を進め、将来のパイロット育成のための基盤となるべく、大会の準備に取り組んでいます。

大会の実行委員長は、奥貫博さんです。
航空ファンおなじみの、奥貫さんは現役でエアショーを行うパイロットです。
スバル製のFA200を飛ばして右に出る者はいないといわれる、飛行技術もさることながら、JAPA発行のPILOT誌をはじめ様々な航空関係(特にジェネラルアビエーション関連)について、記事を執筆されるなどして、献身的にスポーツ航空の普及に励んでいる重鎮です。
また、その指導者としての公平性や人格から、実行委員長の任をお願いする事となりました。



チーフジャッジは、鐘尾みやこさんです。
 東京農工大学工学部卒業後に特許庁入庁された主席審判官です。
グライダーの競技では様々記録を打ち立てた名パイロットで、曲技飛行世界選手権(滑空機)への参戦経歴もある方です。
 日本で初めて、国際大会の審判資格を取得され、今回は日本の事情に合わせたルール作成から、アメリカで現役パイロット・審判の方を招へいするなどされています。
 また、日本女性航空協会の理事長も務められ、広く航空普及に励んでおられます。
今大会はこの日本女性航空協会から運営費の一部を負担いただいています。(ありがとうございます!)



その他、下記の後援をいただき準備を進めています。

・福島県県北地方振興局
ふくしまスカイパークのイベントとして予算支援いただいてます。


・福島市
市長が大会名誉会長を務めていただけます。
最上位クラスの優勝者は、福島市長杯としてトロフィーが送られます。

・特定非営利活動法人ふくしま飛行協会
滑走路・ハンガー・スタッフ・ボランティアスタッフと多岐にわたり協力いただいています。

・特定非営利活動法人Super Wings
着陸競技のノウハウ提供、選手派遣、大会運営管理方法など多岐のノウハウをいただいています。

・チーム・ディープブルース
今回は、一般観客向けにエアショーも実施します。

・JNAC (Japan National Aerobatic Club)
Extra200型機を機体が準備できない選手へ広く提供していただいています。選手の半数はJNACの機体により飛行可能となりました。

・WP Competition Aerobatic Team
ジャッジとして、はるばる四国から駆けつけていただきます。 またスポーツマンクラスの演技の解説も執筆されています。

・社団法人日本女性航空協会
上でご紹介したとおり。

・社団法人日本飛行連盟
多数の連盟会員に向け情報発信をいただいています。

・有限会社パスファインダー
事務局をつとめます。



大会に向けて、選手の皆さんは練習に余念がないようです。
ふくしまスカイパークでも毎週末、練習が行われています。

今後、選手の皆さんがこの大会のプラットフォームを利用して、個々の様々な活動に生かしてもらいたいと願っています。
結果、安全啓蒙がなされてスポーツ航空全体の発展につながると確信して、この大会の技能・安全委員長、そして事務局を担当させていただいています。



事務局はBOXマーク設置のために山の中で作業中です!!
(作業をお手伝いいただいた皆さん、ありがとうございました。 来週まだ続きますので、よろしくおねがいします!)



                               室屋義秀

2010年9月10日金曜日

REDBULL TV 撮影

こんばんは。
昨日・今日と二日間にわたって、レッドブル(インターナショナル)のウェブTVの取材を受けました。

撮影クルーは、はるばるイギリスから来てくれました。

撮影の内容は、エアレースパイロットの普段の生活やバックグランドを取材するというもので、エアショー活動の基盤となっている「ふくしま飛行協会」の成り立ちや理念についてからはじまり、各所で撮影をさせてもらいました。



温泉入浴シーンは、土湯温泉「はるみ屋旅館」さんに貸切露天風呂を提供いただきました。
普通貸切露天といえば、こじんまりとしたお風呂を想像しますが、ここは巨大な風呂があり、お湯の具合も含めて最高でした。
湯上りには、イワナの刺身(活きづくり!)もご用意いただき、イギリス人クルーは唖然としていました。(笑)



翌日、昼食は「吾妻庵」という流しそうめんに行ってきました。
外国人に喜んでもらおうと行ってきたのですが、素晴らしいロケーションの流しそうめんに我々のほうが楽しませてもらいました。



そして最後は、福島市「民家園」でインタビューが行われました。
貴重な文化財をこころよく使用させていただきました上に、帰り際には梨までご馳走いただきました。


各所で皆さんに大変好意的にご協力いただけ、イギリスから来たクルーは、日本人の親切さに感動して帰って行きました!
重ねまして、ありがとうございました。


番組が出来上がったら、こちらで紹介しますのでしばらくお待ちください。


                                     室屋義秀

2010年9月4日土曜日

レッドブル・エアレース・マガジン

こんばんは。



9月1日に、<レッドブル・エアレース・マガジン>が発売されました。
全国の書店または、コンビニで購入できます。
インターネットでの購入はこちらから。

レッドブル・エアレースのルール解説を含め、とてもよくわかる内容になっています。
これを読んでから、レッドブル・エアレースをみると、その面白さは数倍になると思いますので、とってもお勧めです。

特典には、90分の特典DVDも付いています。
これには、私の特集番組も収録されていますので、是非ご覧ください。



特集番組の第一話、前編はこちらからご覧いただけます。
http://teamdeepblues.jp/  (室屋義秀ドキュメンタリー 第一話)


今後、毎週一話づつ公開していきますのでお楽しみに!
(第一話は、中編・後編、そして第四話まで続いて行きます。)



                              室屋義秀

2010年9月2日木曜日

8月のエアショー

こんにちは。
暑い日が続きますね。 これだけ暑いと空気も薄くなり飛行機の性能もぐっと落ちます。


さて、8月は22日に笠岡ふれあい空港(岡山県)そして、29日には会津中央病院フリーマーケット(福島県)でフライトを実施しました。
両日とも36℃近い気温で、機体・パイロットともに暑い!エアショーとなりました。


笠岡には4万人、そして会津には1万5千人の観客がいらっしゃいました。
暑い中ありがとうございました!




新技 (笠岡エアショー)

笠岡エアショー


会場にはたくさんのフェラーリが。 
中にはFXXも。2億円以上するとかしないとか。








会津中央病院フリーマーケット



                                          室屋義秀