2011年1月22日土曜日

操縦士道/その8 勉強

こんにちは。

早速、その7の続きから。

サッカーの話ばかり書いてきましたが、高校生活の最終話にチョッと勉強の話でも書きます。

勉強への意欲は、入試で燃え尽きた感で始まった高校生活。
勉強への興味は薄く、受験時のような集中力は続きません。

受験が終了してから一切勉強をしないで迎えた最初の中間試験。
なんと300人中、297位の成績。
やはり入試合格は奇跡だったらしく、まったくついていけません。
その後は進級すら怪しくなり、職員室に呼び出される毎日。
最後は、小説「羅生門」を原稿用紙に書取り(小学生か!って感じですよね?)などで、なんとか進級する始末です。

この高校、3年間の総合成績で上位80%の生徒は推薦で大学へ行けるのですが、早くも完全に圏外です。
しかし第4話で考えたように、パイロットになるには大学に進学したほうが有利だとわかっています。
今回は少し早い段階で、「やっぱり最低限は頑張るしかない」という事に気付き、少し勉強をするようになりました。

結果、超ギリギリで推薦を得て大学に進む事になるのでした。


人生の運気は、波のように常に上下しているようです。

中学時代には、意識下では波に気づくことができず、「モヤモヤ」という形で気づきました。
しかし高校生にもなると多少は成長し、いつの間にか重要な「タイミング」に気づくようになりました。

受験でまさかの合格を得て、高校入学時は波に乗って上昇中だと誤解していました。
受験が終わった時には、すでに下降が始まっていたのです。
それに気付かずに天狗になって波のボトムまで再び落ちていきました。
このような痛い目に遭った経験をいかに生かしていけるかどうかが、人生を切り開くターニングポイントになるのかもしれません。

本当の正念場は、波のボトムにあるときにいかに過ごすかなのでしょう。
ボトム時の「羅生門」の書取りのおかげで、文章の面白さに触れ、それまで苦痛だった読書が楽しくなってきました。そして勉強も楽しくなり始めました。

人生何が幸いするか、わかったものじゃありませんね。


                  つづく。


                   室屋義秀(44668/よしむろや)
                   レッドブル・エアレース #31  

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