今年も皆さまが楽しい一年を過ごせますようお祈りいたします!
日本テレビ「3分間で奇跡を起こせ!ウルトラマンDASH」、いかがでしたでしょうか?
この番組の制作にあたり、制作担当の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。
このチャレンジ、企画の段階では、チョット難しいのでは???という感じでした。
というのも、飛行速度は約300kmで飛び、毎秒80m以上進みます。
そして、タイヤ幅は12cm。 ケーキのロウソク間の通過可能スペースは25cm。
車の運転感覚で言えば、左右のミラーから3cmぐらいしかない隙間を、全開で通過する感じというところでしょう。
さらに飛行機は上下に動きますのでこの動きの制御が至難の業です。
さらに、ふくしまスカイパークは山間の飛行場のため気流が安定しない事が多いのです。しかし何とかしてこのミッションを成功させるため、作戦を練り上げる事にしました。
安全対策
まずは、万全の安全対策が取られなければ実施する事は出来ません。
そこでケーキ台の構造から強度テストなどを綿密に行いました。
タイヤが接触した場合には、全てがバラバラになって吹き飛ぶように設計。
破壊テストなどを実施して検証・確認を作業を慎重に行いました。
トレーニング
ミッション達成のためには、タイヤが通過する高度と横方向のずれの二つを同時に合わせなければいけません。
しかしコックピットからの視界はとても限られていて、タイヤはおろかケーキさえも200mほど手前で見えなくなるのです。
なので位置の調整は、全てパイロットの感覚が頼りとなります。
この感覚を正確に調整し研ぎ澄ますために、事前に自主トレーニングを実施。
地上に誘導員を配置し高度・左右のずれなどを確認しながら何度も微調整を行います。
結果、当初は上下50cm、左右100cmほどあったコントロール範囲が、上下10cm、左右10cmまで縮まり、可能性が見えてきました。
作戦
あとは本番でいかに確実にミッションを成功させるか?です。
ケーキ自体にあたるとバラバラになってしまうため、これを避けなければなりません。
そこでまずは上下の高さを合わせる作戦。
左右の位置を30cmほどずらして、高度が低い場合にもケーキに接触しないようにして、上下の間隔を合わせていきます。
上下の感覚がOKとなったところで、左右を合わせていきます。
誘導担当の長瀬智也さんの声を頼りに微細に調整をしていきました。
長瀬さんは本格的にモータースポーツをされているだけあり、すぐに要領を把握され助かりました。
そして最後は、調整不可能な気流の乱れによる揺れ(5cmぐらい)のマージンを取って5cm上を飛び、神風が吹いて当たるのを待ちます。
そして見事にヒット!
実はタイヤが通過する瞬間、ほんの少しタイヤ周辺の気流の乱れを感じました。
なので当たったかな?というのはすぐにわかりました。
スタッフ
このミッション達成のためには、多くのスタッフが必要でした。
エアショーチームスタッフに加えて、多数の地元の仲間の皆さんにご協力いただきはじめて可能となりました。
さらに、ゲストでいらしていた「岩城滉一」さんは、アクロバット機も飛ばす本当のパイロット!
「カンニング竹山」さんは、自宅に数百機のフィギュアがある大変な飛行機好きなのだとか!
このような皆さんに恵まれ、熱い「気」をいただいたおかげで、無事にこの難しく楽しいいミッションを成功する事ができました。
皆さま、ありがとうございました!
室屋義秀(むろやよしひで)
レッドブル・エアレース #31
<ファウストA.G.連載情報>
「大空の覇者へ~室屋義秀 レッドブル・エアレースチャンピオンへの挑戦」
Vol.14 突然訪れた2010ラストフライト レッドブル/エアレース第6戦ラウジッツ編が下記サイトでご覧いただけます。
http://www.faust-ag.jp/#!/master/cat91/vol14.php
あけましておめでとうございます。
返信削除ミッション達成おめでとうございます。
ブログを拝見させて頂いて、かなり困難なミッションだったことが伝わりました。
あけましておめでとうございます。
返信削除ブログで番組のことを知り、楽しみにブラウン管の前に待機しておりました!
番組冒頭からで、それからは画面にはりついていました。とてもハラハラするようなトライからの成功!!本当にすごかったです!!
今年も各地でご活躍される事、楽しみにしています。
今回のチャレンジ本当にお疲れさまでした!!